マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

20200507

YouTubeを見ていたら、モーニング娘。ASAYANの録画がアップロードされていたので思わず見てしまった。LOVEマシーンのレコーディングする回だった。後藤真希がオーディションに合格してすぐ辺りのようだ。13歳のゴマキが初々しくて可愛い。この頃から完成されていて流石にスゴい。レコーディング中はつんくがディレクターとして各人の歌い方に破天荒な指示をするのが笑えるが、それに困惑しながらメンバーがついていくのがとても面白い。当時11歳前後だった僕は姉の影響で見ていた。地元ではテレ東系列が映らないので、深夜だったかに週遅れで放送されていたのを姉がVHSに録画し、一緒に見ていた。ちょっと懐かしくなった。レコーディングの他にもある種ドキュメンタリーのようにダンスの練習や怒られるシーンなどで、いつの間にかゴマキの気持ちにシンクロしていた。

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そういえば、商品の所有よりもプロセスと物語の共有に人の興味関心が移っていった結果、クラウドファンディングが隆盛しているような言説が数年前からよく見られる。最近日記しか書いてなかったのに急に真面目っぽいこと言い始めてなんだって感じだ。モー娘。の動画を見てしまったからしょうがない。これも日記だ。僕もいくつかクラウドファンディングや農家のWeb直売などを利用しているが、物語の共有に軸を置いてお金を出したことは何一つない。ほぼ完成しているプロダクトか、その筋の有名クリエイターか、絶対に美味い料理or農家くらいしかベットしていない。彼らのプロジェクトはリターンとして良いものが待っているとほぼ分かっているから。よくある知らない人がやっている「どうなるか分からないけど、やってみたいんだ」ってプロジェクトにお金を出すハードルは高い。

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映像の中で最も印象に残っているシーンは、後藤真希が「私はモーニング娘。のことは何も知らなかった」と言っていた場面だ。曲を出しているのは知っていたが、カレンダーのスチール撮影、PVの撮影、インタビュー、日々のボイトレとダンスレッスンなど色んなことをモーニング娘。としてやっている裏側のことは全く知らなかった。多分、これはずっとASAYANを見ていたはずの視聴者も実は同じだ。少しでも追体験できるASAYANを見ればなんとなく分かるが、彼女らの本当の辛さや喜びは分からない。やはりこれは物語の共有だってことだ。あれよあれよとしている間に発売されたLOVEマシーンオリコン3週連続1位になり、瞬く間にミリオンセラーだ。シンクロした気持ちで、応援し、あまたの人に購入された。このフレームワークって特に新しいものじゃなくて、似たようなのは僕が生まれる15年前からあった。全日本歌謡選手権という10週勝ち抜きするとレコード会社との契約を得られる番組だ。僕自身、見たことはない。これも10週も時間を共にすることで応援する気持ちを醸成している。モー娘。のちょっと前だとウリナリでやっていたポケビとブラビも同じようなもんだろう。

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応援したくなる条件は共に過ごす時間、プロセスの透明化、各人の感情の動きの可視化だろうか。それがいくら編集され、嘘だったとしても見る側はつい応援してしまう。俺も応援してもらおうと思うと、まず何をすればいいんだろうか。とりあえず、ブログを書き続けるしかないかな。