マレーグマの頭のなか

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今日学んだ言葉「レバレッジ」

 

 よく分からない文脈で「レバレッジを効かせて~」と書かれている文章をTwitterのタイムライン上でよく見ていた。例えば「事業会社は受託業務をメインやっている会社より儲かるけど、なんで?」「レバレッジが効くからだよ」というような会話。この場合の原資ってなんだろうとか、レバレッジって “効く” ものなんだとか疑問が出ていた。

 

 まずはレバレッジという言葉を見てみる。FXだと、原資100円をレバレッジ100倍に効かせて1万円で運用して、その原資からの差額で儲けたりするのは知ってる。この「レバレッジ」っていうのは、元々は金融とか経済あたりを元にしていて、Wikipediaによると「経済活動において、他人資本を使うことで自己資本に対する利益率を高めること、または、その高まる倍率」と書いてある。そして原義は「てこの作用」のこと。

 このあたりで “効く” という使い方は「作用する」に当てはまることが分かった。なるほどね、小さな物で大きな物を動かせるよと。確かにレバレッジが効いた方が儲かりそうだ。100円を何倍で掛けられるか、10倍か10000倍かによってリターンが大きく変わりそうだ。

 

 レバレッジの言葉は分かった。が、まだ当初の文章を読み解くには足りない。事業会社と受託業務の話を紐解いてみる。

 受託業務だと請け負える規模に限界がある。50人いても50人分の労働力の分でしかお金を稼ぐことができない。この場合、稼げるお金を増やすには、人を増やすか、労働時間を増やすか、労働効率を上げるかの三つくらいしか選択肢がない。つまりは見込み売上の天井が見えてしまう。見えやすいことは良いことだが、跳ね上がって儲かる可能性は低い。同じ50人の社員数でも受託業務では一人あたりの売上が200万円/月くらいでも、事業会社では一人あたり1億円/月になることもあるそうな。

 他にも在庫を持ってるお店も在庫が全て捌けた場合の売上の上限というのが見えるし、どれだけ人員が働けばどれだけの売上がありそうかの限界が見える。レストランもそうだし、カラオケボックスもそうだろう。大概のサービス業はそう。しかし、事業会社のように仕組みを作ればサーバを除く資源が減らない、在庫がない場合は大きく変わる。仕組みを一旦作って回せばお金が入ってくるような事業の場合は、一人が働いた分よりも多くのリターンがある可能性がある。もちろんゼロや倒産の可能性もあるが。一人分の労力で複数の効果があったり、複数人に効果があったりする。小さな労力で大きなリターンだ。

 デザイナーがもてはやされているのも、おそらく仕組みに対してレバレッジが効きやすいからだろう。ボタンの改修という小さな労力でクリック率が30%上がれば売上も3割増と考えれば末恐ろしい。

 

 たらたらと書いてきたが、要は最初の人が言いたいことは「一人あたりの労働・労力に対しての売上の幅が大きい」ことが言いたいっぽい。

 まぁそんな風に、原資である人的資源をその時間分だけではなく、人にシステムやサービスを加えることでレバレッジを効かせて一人あたりの売上を跳ね上げることができるみたい。「少しの力でたくさんの効果を得る」という意味をレバレッジと呼んでいる。ふーん、みんなそういう使い方をしてたんだねぇ。