マレーグマの頭のなか

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人食いの大鷲トリコの触りで感じたこと

 トリコを2時間弱やってみた感想。

 トリコがめちゃくちゃ可愛い。トリコは画面上にしかいないし、3Dモデルで出来ている偽物の生き物ということは脳みそでは分かっているつもりなのだけれども、しかしトリコがまさしく動物の動きをしているから生きているものを見ている感覚に陥ってしまう。動物へ向かう愛情が確実に自分の中に芽生えているのが分かる。僕が飼っているハリネズミのチャツネへ向けているあの他人には見せたくない顔を、トリコに向けてしているだろうことを薄々勘付いている。

 チャツネもそうだし、言ってしまえば人間もそうなんだけども、動物とコミュニケーションを取れたとしても思い通りにいくことが本当に難しい。人間とは言葉を介してアレをしてくれ、コレをしないでくれとお願いできる。相手側にそのお願いに対するメリットがあれば受け入れてくれるだろうが、デメリットがあるときには拒否されることがほとんどだ。トリコもそうなのである。コミュニケーションをとることが動物と、チャツネと相対しているときの感覚に似ている。

 ただ一つ違うであろうことが、おそらく”トリコは全てを知っている”ということだ。それは創られたモノのサガであり、自分が今手を掛けている物語に終わりがあるということの証だ。人食いの大鷲トリコは上田文人さんが作る今までのゲームよろしく、一日にずっとやり続けたり、のめり込んでやるようなゲームではなく、一日に数時間、愛情をかけてやるようなゲームかなと思っている。面白い感覚が fun ではなく interesting に近い。もっと言うならばペットと戯れる感覚だ。ニンテンドッグスよりも本格的なペットとの生活が体験できるのではなかろうか。クリアにはまだまだ時間が掛かるだろうけれど、じっくりやっていきたい素敵なゲームだ。