マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

三回目の決意も仏は許してくれる

 昨日、きっかけは忘れちゃったけど何故だか胸がドキドキして、何かを買った方がいいんじゃないかなって気持ちになった。仕事中だったけどネットを徘徊してたら久々に写真を撮ることを始めたいと思った。こう見えても僕はずっと写真を撮っていた。この決意ですら、手に取らなくなった2013年年末から数えて3回目だ。

 寒い冬の、静岡の焼津かどこかのサービスエリアでの撮影だった。夜11時くらいに新宿を出発して、焼津に着いたのは午前2時とかだっただろうか。本当に寒くて、被写体の方々はみんなツナギを着てたんだけど、全員震えていたのを覚えている。僕だけコート着るのも悪いなと思って手袋だけして、上着は脱いで撮影したのも覚えている。午前4時くらいまで写真撮影して、帰りは僕の運転で東京に帰った。自宅に帰ってから現像するかと機材を片付けていると、レンズが一本無い。大学時代に初めて買った単焦点レンズをなくしてしまった。確かに安い。1万円そこそこで買った。だけど、ぼくが一番使った、何度も何度もシャッターを切った友人をなくした気持ちだった。喪失感が、もうカメラを持ち歩く気力を削いでしまった。それからスナップ写真を辞めた。まぁプライバシーとか肖像権とかうるさくなってきたからもういいかなと思っていたのもあるけど、それにしてもつらかった。同じものをサッサと買えばよかったのかもしれないけど、なぜだか買う気も起きず、土日を寝て過ごした。

 そうして3回目の決意を腹にくくった僕はなんだか申し訳ない気持ちがあって同じモノは買おうと思えず、前のよりほんの少し高いレンズを買って、ペットのハリネズミの写真を撮った。