マレーグマの頭のなか

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無意識とウォシュレット

 こう、トイレに座って用を足している。ここ数年はウォシュレットを使うようになった。これも老化現象の一つなのか、それともそれの魅力に取り憑かれてしまっただけの話なのかは今回の話にはそぐわないので置いておこう。僕はこれまでのブログの中でも、コスプレをしていてもキャラクターに憑依しにくい部分、例えば歩き方や姿勢などに本当の自分が現れると書いてきたと思う。

 ウォシュレットの勢い良く飛び出る温水はほぼ確実に初発は外れる。そして自分で尻の位置を調整していくものだと思う。機械がダーツを投げ続けて、的の方を正しい位置にズラしていくようなこのスポーツの面白さを全否定するようなやり方だ。しかしウォシュレットで尻の穴に当てることはスポーツではないし、誰にも咎められることのない安全な個室で行われている行為なので問題ない。そんなことを話したいわけじゃなくて、この「初発がほぼ確実に外れる」という事実から、俺のトイレの便座の座り方、ましてや尻の穴の位置がひょっとしたら人類の標準から外れている可能性が導き出される。さすがのTOTOさんは平均的な座り方や尻の位置から算出して、ノズルがどの程度でるか、その後の勢いよい温水をどれくらいの距離に噴射するかを考えているはずだ。俺はごく平凡な社会人のはずなのに、それが外れる。俺は特殊で、特別な人間かもしれない。そういう希望が湧いてくる。

 座るという無意識的に行っている行為がここに意識化された。