マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

昔々あるところに俺とお前と大五郎

「灰色の名前」

宇宙飛行士は、大気圏を飛んでいる間は、何士だろう。

自らが発光するミラーボールは、なんという名前になるのか。ライティングくるくるボールか。ただ、あの球形で光るものがミラーボールであると錯覚しているのは気付いている。

落ち葉は「落ちている葉っぱ」なのか「落ちた葉っぱ」なのか。木の枝から落ちて、地面に着くまでのランダムに動き、ひらひらと舞うあの葉っぱは落ち葉なのか、それとも別の何かなのか。大気圏から葉を落とし、さて地面に落ちるまでどれくらいかかるのか分からないが、その葉っぱを落ち葉とは、少なくとも僕は呼べない。

 

 

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「魔法使いはどこから来るのか」

ITが身近になってきた今だからこそ、ITは魔法のように振る舞わなければならないのではないだろうか。単にブラックボックスにしようというわけではなくて、魔法使いが何故人々を魅了するのかを考えたら分かる。魔法という自分の手が届かない意味不明なものを自由自在に操っているからである。修行すればひょっとしたら自分もできるのかもしれない、ただ、本当に魔法使いになろうとしているのは小学校高学年で0人に近くなるだろう。

ITは違う。手に届いて、自分で使っている。故に分かった気になっている人が大半だ。冷蔵庫の仕組みについて気になる人なんてほとんどいない。たった20年前の人間にiPhoneを渡せばインフラが整っていないから現在のように使えはしないが動きだけで魅了されるだろう。動いている理屈が分からないから。今、あまりにも身近になりすぎたから、一旦、現実から突き放すようなテクノロジーが現れて、未来の魔法使いを魅了してもらいたいところである。

 

 

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「いす」

 

今日はどんな話をしようかと思った時に、ぼーっとしていて目についたものが椅子だった。椅子って、どれくらい前からあるのだろう。きっと、はじめは手頃な岩屋切り株のようなものが椅子とは呼ばれず、座っていたことだろう。座るものを椅子と読んでいたようには思えない。椅子として作られて初めてこういうものは椅子になるわけで、座るために作られた椅子ははじめは何のために作られたのだろう。食事のためか、休憩のためか、はたまた髪の毛を切るためだったりするのか。立ってばかりだと疲れるから座るのだろうけれど、地べたに座ることを止めた人類は何が変わったんだろう。座って使われるものが作られたのは割りとすごいと思う。椅子はすごい。生活様式を変えたのだから。地べたで寝っ転がったほうが楽なのに、わざわざ座るためのものを作った。机は椅子がなければ作られることが遅れたのでは?寝っ転がると獲物に狙われやすいとかそういうことなのかな。妄想は膨らむばかりだ。