マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

ザッキー

 テレビを見るためには、テレビを見る時間が必要だ。いくら見たい番組があっても、その時間に仕事や食事などの予定があったら、いくら見たい番組でも見ることが出来ない。そのためにそのようなリアルタイムで見る時間のない人々は録画機器を使って、予約しておいたテレビ番組を見る。  働いている人間は平日の動きはほぼルーティンである。朝7時に起き、8時に家を出て、9時に会社につき仕事をする。12時から昼休みをとり、夕方頃に一服やコーヒーを飲む一休みを入れ、18時頃に終業する。それから家に帰り19時ごろ、テレビを付けるならインターネットをするなりして、食事や風呂に入り23時頃に就寝する。そういうルーティンがだいたい続くわけだ。そうなると、テレビを見る時間も結局ルーティンで、ダラダラと続くやめることのできない伝統行事のような感覚でリモコンでスイッチを入れ、液晶に映る芸人たちを眺める。月曜日はこれ、火曜日はこれ、水曜日はこれ…とテレビ局側が用意したテレビ番組をリモコンを使ってホイホイと自分の好みに合うものを探す。どうやったら新しい番組を視聴しようとする人々が増えるだろうか…。そもそも、人はどうやって新しい番組だったり商品だったりの自分の知らないものを知っていくのだろうか。  なるほど最近では録画機器が偉くなっているらしく、検索して自分の好みの番組を勝手に拾ってきてくれるらしい。例えば「サッカー」などと入力するだけでサッカーに関する番組を収集・録画してくれる。それを流し見すればいいだけだ、とりあえず全部録画しちゃって要らないものは切り捨ててしまえ、なんてサラリーマンに対して優しい機能なんだろう、探す手間すら省いてくれるとは。  急展開かもしれないが人間の知識に対しての欲はもっともっと受動的になっていくのだろうか、このままだときっと政府から渡されたプラグを脳髄に差しこむだけで生きるために必要な情報が流れこんでくる世の中になって行くのだろう全く攻殻機動隊じゃないのか。プラグを刺して、「ゴン中山」と入力すればゴン中山の情報が勝手に脳に入って保存され、あたかも自分がゴン中山に出会ったり話したり体験したかのような振る舞いができてしまうのだろうか。あれ?こないだ居酒屋であったじゃーんひっさしぶりーみたいな。でも、ゴン中山としての要らない情報なんてあるのだろうか。要らない情報が本当に要らないものとして処理される世の中ってなんていやらしいんだろう、情報の価値はそこに無いとでも言うのだろうか。人間のクリエイティブ性なんてロボットに取って代わられてしまえ、へっへー。みたいなこと思いました。なんでもないです。なんかよくわからなくなってきたけど、要らない情報が要るようになる方が面白いです。