マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

「ちーっす!先進性のある、グラフィックでお願いしまーす^^」

先進性…ですか。先進性ってなんだろう。えーっと、先に進んでいること、時代を先取りしていること…。なるほど。んだよそれ、ふざけんなよ…。お前らの先進性と、俺の先進性が必ずしも合致するわけ無いだろ。

ようし、わかった、先進性のあるものを作ろうということで、原始時代的なものを作りました。核戦争後の人間のイメージです。嘘です、なんとなく、30年後のイメージでグラフィック作りました。まぁ、通ったのでいいのですが、本当にそんな感じでいいんでしょうか。

 

作る時と、作った後に少しだけ、先進性ってなんだろうって考えた。回答として出てきたものは、「誰も知らないこと」でした。誰も知らないことを僕が知ってるわけないんですけど、そのときはこのグラフィックを見るような人が「oh…」と思えばいいんだなと。

 

柳宗理に興味があります、というか、プロダクトデザインに最近は興味があります。

柳宗理が1950年頃に作った器や椅子などを今見ても、「古くないなぁ」と非常に感心します。意外と先進性への答えはここにあるのではないかと、いつだって新しく古くないデザインのものはある。毎年生まれ変わっていくデザインの中で、生まれ変わらないデザインというのは、古くも新しくもない、むしろ先進性を持ちあわせています。100年後も古くも新しくもないデザインは、2012年の今でも、先進性を保ち続けています。

時間軸の中で、線を保ち続けることでデザインを風化させない。大事なことだと思います。