マレーグマの頭のなか

文章を 書くだけなら タダ

引っ越しの禊

 遊んでいる時間はないけれど今日は久々に何かを書かなければならない気がする。話題は無い。ただ、自分の中の自分と会話をしなければいけないという焦燥感を早く拭わなければ、色々と手がつけられない状態から抜け出せないように思える。

 

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 あ、そう。今度引っ越しをする。特に意図は無いと周りには言っているけれど、一つ明確な意図がある。それは過去との決別だ。まぁ簡単にいえば、自分は女々しい人間なので前の彼女(A子)のことをやっぱり忘れられない。たまに夢に出てくるし、顔貌を思い出すこともままある。あの子だったらどうするだろうかと思うこともある。今の家を決めたきっかけは部屋が広いとか駅から近いとか家賃が安いとかまぁ色々と並べることはできる。ただ、そこの大きな位置に占めていたのが、A子に近いという条件だった。今、ここに暮らす理由はなくなってしまったと言ってもいい。

 住居に居続ける理由は生活習慣を壊したくないだとか、職場の場所だとか、賃金の上昇だとか、部屋が気に入ってるとか、街が好きだとかそういうことが綴られることが多いと思う。ここに残る選択をするということは、場所を守ることだ。遠くにいってしまったA子が戻ってきても良いように、帰る場所を残しておくということだ。帰省は、帰れる場所がある人にしかできない。僕の両親は、子供のためにそれを守り、残してくれている。残る理由が無くなってしまった今、むしろ、足枷になって身動きの取れない状態が続いていると思う。気分転換にもなるし、引っ越すことを決めた。

 

 今年のはじめに引いたとおみくじは、毎年持ち帰って、その年が終わるまで壁に貼り付けている。枕元に押しピンで刺さったおみくじの、転居の欄には「お祓いをしてから引っ越すこと」と書いてあったことに気づく。この記事をもって、過去の自分への禊としたい。