マレーグマの頭のなか

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大人の弱さと青春時代の強さ

 

 大学院生の後輩とちょろっと話したこと。

 

 どんどん自分に若さが無くなっていって、自分に対する万能感が無くなってきた。昔は何をするにも大体1人でやっていて、恥知らずなこともできるし、自分には難しいんじゃないかみたいなこともやってみれば意外とできたりできなかったり。ま、できなかったらケツを持ってくれる大人がいた。んで、今はどうなったかっていうかってーと、自分にできないことはできないし、むしろそういうことは大体後回しにさせられる。いや、自分でそういう風に仕向けていると言ってもいいかもしれない。あ、あと周りと比較すると、まぁ流石にそろそろ年齢的に若くてもやるじゃん!ってことはなくて、社会人3年目ともあればまぁ後輩に負けず劣らず頑張って、知識の差とか人脈の幅広さで勝てるような環境でやってる。若くなくて出来て当たり前的な部分が増えてきた。というか、そういう環境に拘泥しているといえばそうかもしれない。

 段々と1人で何かをすることが辛くなっている。今でも何かの最前線で何かを作ってる人は常に孤独に淡々とやってるのだろうが、そうもいかなくなっていることがわかってきた。学生の頃は同人サークルなんて、何で1人でやらないんだろう1人でやれば儲けも多いしスキルアップにもなるしいいじゃんかーとか思ってたかもしれないけれど、今を振り返ってみると、やっぱり仲間は必要だと思う。

 

 僕の友人で彫刻をやるために実家にこもって芸術活動してる奴がいる。そいつとは半年に一回くらいに飲んで話をするのだけれど、こう言っていた。「俺は芸術の派閥である◯◯会みたいなのがすごく嫌いだった。けれど、実際自分1人でやってみるとどうだ、孤独だからモチベーションなんて上がるわけがない。自分の目しか信用出来ないし、段々とその目も信用が出来なくなってきた。山ごもりをしているようなもんから、いいものを見続けている訳でもないから一方的に信用なんて落ちているだけだ。そう、◯◯会ってのはそういう意味ですごく意味のあるものだってやっと理解できた。◯◯会が毎年一回展覧会をやって、年間数万円の年貢を納めること、それは孤独を切り売りしてる芸術家にとって仕方がないことだったのかもしれんなぁ…。今は友達とSkypeで連絡取りながら切磋琢磨してるよ。

 

 とはいえ、仲間って言えばすごく聞こえが良くて、海賊王にでもなれそうな勢いなんだけれど、そうではなくて、実際にその仲間ってのは道連れに近い。赤信号を一緒に渡る人だったり、互いに監視しあって罰しあうような村社会的なグループと言っても過言ではない。けど、それが無いと万能感に任せてなんでもかんでもできるような気分が無くなってきた。誰かを巻き込まないと、孤独だけでは辛いし面白くないし進まないし本当に苦痛だけで、仕事も苦痛趣味も苦痛となってはにっちもさっちもいかないから趣味グッバイってなっちゃうんだけれど、仲間がいればやっぱり支えあうことだってできるし、一緒に飲んだら楽しい。

 

 

 大人になった方が実は弱くなってるんじゃないかって言いたかないけど、そんな気もしてる。というか、学生の頃の無知は強さなんだなぁと実感する。仲間がいることが前提なんだから。自分はこれからも弱さを群れで補って力を振り絞る。そして、もっといいものを作るから。